インタビュー

【岡田早百合】仕事も家庭もダンスも。 理想の未来へ向かう、強い意志。

女性として、社会人として、未来の幸せな家庭と存在感のある仕事を両立させる努力を惜しまない岡田さん。しかし何よりも印象的だったのは、ここで紹介しきれないほどあふれるダンスへの思いでした。先を読んで考え抜いた選択をする冷静さと、ヒリヒリするような情熱。そのバランスをとりながら進んでいく意志の強さに、圧倒されます。

岡田早百合

岡田早百合(おかださゆり)
東京都出身/鉄道会社勤務

仕事のやりがい、家庭の幸せ、どちらも叶えたい。

どんな仕事をしていますか?

鉄道会社に勤務し、現在は、駅や電車内のスペースを広告媒体として販売する交通広告事業や、撮影ロケ地として場所を提供するロケーションサービス事業に関するお仕事をしています。また、駅や街の文化・魅力を発信し、地域や沿線を活性化する取り組みにも携わっています。働き方としては、スーパーフレックス制度を導入している職場なので、11 時~14 時のコアタイムを守れば勤務時間は都合によって選択でき、仕事が落ち着いているときは10 時~20 時くらいで勤務しています。

その仕事を選んだ理由は?

色々な企業がある中で自分の中で大切にしたかったことは2つ。
リアルな場で生活者に感動や影響を与えられる仕事であることと、仕事の成果が、形として残る、または、お客さまの生活の変化や喜びの反応として目に見えて実感できる仕事であるということでした。

遡れば、昔からイベントや行事にはアツくなるタイプで、何よりもその“準備の過程”で奮闘している時こそ楽しさを感じていました。アイディアが形になる喜びや、力を注いだ分だけそれを受け取る側の喜んでいる姿に幸せを覚えること、それをチームプレイで成し遂げることで共有できる達成感が好きでした。そういう価値観から、学生時代から漠然と広告やエンタメ業界あたりをイメージはしていて。時代が変化し、インターネット広告が台頭してくる中でも、やはり五感で感じるアナログな体験価値を生み出すことをしたいと思っていました。

結果的に今の会社を選んだのは、先ほどの軸の観点から人の暮らしに密着した「駅」が舞台であるという社会的インパクトの大きさや、まちづくり・生活に関わる事業フィールドの幅広さに惹かれたからです。最後、広告会社と迷った際には、女性が働き続ける環境という点で福利厚生等がしっかりしていたことも決め手の1つでした。

 

岡田早百合

3 年後、5 年後、10 年後のビジョンはありますか?

仕事の野望や夢、とかではないのですが… 3 年後には子供が1人生まれていて、5年後には2人目、10年後には…これから子育てを控えている女性の後輩から理想と思われる生き方・働き方ができたらいいなと思っています。親の離婚を経験する中で、幸せな家庭を築くことと社会的・経済的に自立した女性であること、この二つは叶えたいなと子供のころから考えていました。だから、仕事を理由に子育て(家庭)を疎かにはしたくないし、子育てを理由につまらない仕事しかできない人にはなりたくないんです。

会社にいていろんなママさんを見て思うのは、子供がいるから“このくらいで当たり前”という人より、仕事中パフォーマンスやモチベーションを落とさない努力をしている人のほうが、やっぱり子育てとの両立を応援しサポートしたくなる。私も、周囲からそう思われる社員でありたいと思っていますし、自分が復帰したときに納得できる居場所があるように、子供を産む前の過ごし方としても、私という人間を“必要”と認識してもらえるよう、責任感や意識を高く持って、前のめりに仕事しよう!と思っています。

やりがいのある仕事と幸せな家庭の両立は、当たり前のようで努力や計画性無しには叶えられないと思うので、そこは今からしっかり意識をしながら、その上で、福利厚生制度は存分に活用させていただきたいです(笑)

ダンスで実感する“生きている!”

仕事以外で力を注いでいることは?

ダンスです。きっかけは高校3年生の時、帝国劇場のミュージカルに出演していたダンサーに魅了されたこと。バレエ等の経験もなかったので、今さら遅いとも思ったのですが、その方(当時 26 歳くらい?)が「遅くないよ! 私始めたの20歳だから。」と背中を押してくれたことで、大学では絶対ジャズダンスを始めると決めました。

サークル活動を中心にスタジオレッスンにも通いまくり、外部公演、チームでのコンテスト出場、また、ありがたいことに興行公演のアンサンブルダンサー(計4作品) として出演させていただく等、大学生活のほぼすべてをダンスに捧げていました。

岡田早百合

社会人になり、ダンサーではない人生を選んだ中で、時間、気持ち、身体、あらゆる面で中途半端な関わり方をするくらいならきっぱりやめて、自分の選んだ仕事に集中しようと約2年間は踊りから離れました。自分の好きなダンスライフは、やっぱり“みんなでステージを創り舞台に立つこと”でもあったので、ただスタジオでたまに踊るだけでは消化不良になる気もして。とはいえ、また舞台で踊りたいなという気持ちは正直いつもどこかにありましたが…。でも、社会人3年目に入った頃、ダンスを始めるきっかけとなった原点の舞台を改めて観たとき、ダンスから遠ざかった理由が自分のちっぽけなプライドやこだわりだったと気づき、それを捨て、できることからまた始めればいい、自分が本当に好きなことにもう一度向き合おう、と再開を決意しました。

ダンス復活から間もなく、社会人公演 hopestageも発足。仲間と舞台を創る充実感や出演者の一体感を感じながらまた舞台に立てることの幸せを再認識できました。いろんなイベントや公演を取捨選択しても、これだけは5年間欠かさず出演している大好きで大切な公演です。年々、優先順位を考えさせられることも多くなっているけれど、これからも、 濃度・形を考えながらもずっと踊っていたいと思いますし、hopestage には hope そして home のような場所であってほしいと願います。

※hopestage:運営、演出、振付、出演者ほぼすべて職業ダンサー以外の社会人で創り上げられるダンス公演。2018 年2月に行われた5周年記念公演は、出演者総勢 250 名と過去最大の規模となった。

岡田早百合

ダンスはあなたにとってどんな存在ですか?

生きている!と一番実感させてくれるものです。自分の経験のひとつひとつが表現の糧になっていると思えますし、自分自身に向き合い、さまざまな感情を受け入れるきっかけにもなります。辛いことがあったときもいつも踊りに支えられていたなと思います。そういうときほど、出会う作品に不思議な縁(意味)を感じたり。仲間と作品を創る中で、作品の解釈や表現、自分の踊りに、悩みながらも追求していくこと、そして身体作り…そういった舞台に向けてストイックに追い込む過程すべてが、“今を最大限生きている”と感じさせてくれます。

“好き”に、感謝と誠意を持ち続けたい。

幸せを感じるのはどんなとき?

自分の存在が必要とされていることや、自分が大切な人の 笑顔やhappy の一要素となれていると感じることができたとき。そして、踊る場所、大好きな仲間、応援してくれる人…すべて含めて、ダンスができる環境に幸せを感じます。

信念やモットーはありますか?

趣味も恋愛も友人関係も、大好きなコト・モノ・ヒトへの誠意や感謝を持ち続けられる人間であること。
大切な何かを犠牲にして、自分よがりに好きな何かを追い求めることは、全体として人生の質を落とすし、その理由が自分の“大好きなコト・モノ・ヒト”なんて、それらに対して失礼だとも思っています。
逆に、好きな何か(がある・いる・できること)への感謝を、他の物事への原動力に変換して人生を高めていきたいし、それらとずっと心地よい関係性であるためにも、時期ごとの優先順位を見誤らないように、そのバランスの見極めを大切にしたいです。

将来の夢は?

今が一番幸せと思える人生を生きること、でしょうか。その幸せの一つとして必ず傍にあって欲しいものは、やっぱり家族。お互いを尊重し応援し合える夫婦関係、そして、子供が自分の家族を大好きと思えるような愛のあふれる家庭を築いていきたいです。

岡田早百合

Q&A

趣味 ジャズダンス、舞台鑑賞、ヨガ
特技 ジャズダンス
資格 ・宅建士・不動産実務者検定2級・英検2級・普通自動車免許・PRプランナー資格挑戦中!
好きな映画 サウンドオブミュージック
好きな音楽 KinKi Kids Mr.children 安室奈美恵
好きな言葉 俺たちはひとつ苦しめば ひとつ表現が見つかる
ひとつ傷つけば またひとつ表現が作れる
ボロボロになる その分だけ輝けるんだぞ
(Endless SHOCKコウイチのセリフより)
好きな休日の過ごし方 ダンス、ヨガ、友達と会う、デート、舞台鑑賞等を偏りなくバランスよくスケジュールを組めると嬉しくなります♪料理や本を読む時間も欲しい今日この頃、です。笑
私のスイーツベスト3 【1】チーズケーキ
【2】ティラミス
【3】モンブラン
リフレッシュ方やストレス解消法 寝る、ヨガ、彼&友達といる時間
毎日必ずやっている事 朝、モリンガ&チアシード&食物繊維のシェイクを飲むこと。
時間とお金が膨大にあったらしたいこと 管理栄養士の資格を取る/世界一周クルーズ/自主練用ミニスタジオ&ジム&カフェスペース付きの家建てる(笑)/女性としての品を身に着ける各種教養を習う…等
子供のころの夢 お花屋さん、保育士 (と言っていたそうです)
尊敬する人 ・堂本光一さん(エンターテイナー、舞台人としてのプロ意識を尊敬しています)
・橋口まゆみさん(私がダンスを始める背中を押してくださったダンサーさん)
座右の銘 今を生きろこの一瞬を生きろ
(「ロングラブレター漂流教室」というドラマの中のセリフ)
直近の目標 ・2018年度に昇進試験一発合格!
・家族を作る!
人生で大切にしたいもの 縁、愛(感謝・思いやり)、時間
理想の30代とは ご本人はもう40代ですが、篠原涼子さんみたいな女性(ご家族含め)

岡田早百合
1988年9月4日生まれ。B型。
小学校6年生時、運動会で披露した演目がきっかけで当時の担任と弟子生徒で「民族舞踊クラブ」を立ち上げる。これが「舞」との出会い。中学高校ではバトントワリング部に所属し、高校在学中に二度の全国大会出場を経験。舞台芸術や、広告・メディア等への関心から早稲田大学文化構想学部(表象メディア論系)へ進学。大学からジャズダンスを習い始め、ジャズダンスサークルOasisでの活動を中心に練習に明け暮れる。その他、学生団体AGEにて学祭等のイベント企画運営にも携わる。2011年、東日本旅客鉄道株式会社(生活サービス部門)に入社。㈱ジェイアール東日本企画への出向を含め、広告宣伝・PR業務、交通広告に関する業務を中心に経験を積み、今年社会人8年目に突入。社会人 3 年目からは趣味のダンスも再開し、現在、社会人ダンサーLifeも満喫中。
Instagram:salily94

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