インタビュー

【大迫つばさ】「仕事上の付き合い」なんて関係ない。 先入観なしのつながりが自分を生かす。

職場初の女性メーカー営業として、ライフステージに合わせた働き方を模索しながらお客さまの元へ通う日々を送る大迫さん。会社と仕事に誇りを持ちながら、一人ひとりと心から向き合って仕事に邁進する彼女が大切にするのは、「仕事だから」「〇〇だから」を超えた、人としてのつながり。自分は「先入観なく聴くこと」ができているだろうか…。

大迫つばさ

大迫つばさ
福井県/メーカー営業

「仕事だから」を越えた人間関係を築きたい。

どんな仕事をしていますか?

メーカー(キッチン、お風呂、内装ドアなどの)営業として、住宅を購入する方々に商品をご使用いただけるよう商社へ売り込みをしています。また工務店の住宅建設のお手伝い(建設中の住宅に使うキッチンやお風呂、ドアなど設備商品の提案と納材までの仕様打合せなど)もします。

【1日の流れ】
・6:30出社 昨日販売した商品の単価チェック、メールチェック
・9:00会社出発 得意先(代理店)にて新製品の案内、キャンペーンの打合せ
・11:00工務店にて打ち合わせ(具体的な住宅の仕様決定、納材のスケジュール確認)
~その後お昼ごはん~
・14:00別の工務店にて商品のPR、弊社商品を使っていただけるようにカタログ説明、お悩みのヒアリング
・15:30ショールームで商社向けの商品研修会
・17:30帰社 見積もり作成、問い合わせ返答、メールチェック
・20:00帰宅

どんなときに仕事のやりがいを感じますか?

お客さまに商品を心から気に入っていただけたときです。また、会社(創業者)の考え方を好いて下さっていて、期待と信頼があるゆえに厳しくご指導をいただけるときに、ありがたいなと感じます。また、会社の商品はもちろんですが、私自身の人柄を好いていただき、工務店へのアドバイスの方法や営業としての力の発揮どころなど、さまざまな相談にのってくださるお客さまが増えていくことが嬉しいですね。

社内社外問わず人間関係を深めることで、「人としてどうなりたいか」「何が自分の課題か」など、仕事以外にも自分自身の話を真剣にして下さったりと、仕事だけでなく、人として信頼してくださる方が増えていくことにもやりがいを感じます。

先入観にとらわれない。見て聴いて、感じて、生かす。

学生時代と今で変わったこと、変わらないことは?

学生時代と変わったことは、許せるようになったということです。

学生時代(や、社会人なりたての頃)は、仕事・プライベートともに何に対してもストイックに、自分の理論を貫き通して生活していました。しかし今は、自分だけでなく、周りの人の考えの多彩さや、その人が持つ感性のおもしろみを感じて生かすことを考えるようになりました。

変わらないことは、「つながり」を一番大切にする考え方です。社会人になって、何度となくトラブルや困難にぶち当たったとき、それを助けて下さったのが周りの人たちでした。これからも、つながりそれ自体は見えなくとも、会話を繰り返す、お礼を伝えに行くなど、自ら行動をしてつながりを結んできたいと思います。

大迫つばさ

人間関係で気を付けていること

相手の思いを、まずは先入観なく聴く、ということです。

きっかけは社会人になってから参加した、カンボジアの孤児院へのボランティアでした。お金もなく、両親もいない環境で、「大きくなったらお母さんになりたい」「施設の人が優しいからさみしくない」と笑顔で話す子どもたちに心震えました。お金がないと幸せでない、親がいないと不幸である、そんな決めごとは私自身の小さな心の囚われであって、人がどう感じるかとは別物。それを体で感じ取った出来事でした。

それを期に、国外国内、家庭仕事、友達上司、社内社外関係なく、接する人の考えやことばをひとつずつ逃すまいと聴くこと、そして相手の姿勢に寄り添うことを意識できるようになりました。

仕事とプライベートのバランスについて

これがなかなか難しい…と感じています。実は職場では私が女性初のメーカー営業で、他に女性の営業マンがいません。モデルケースがないのでライフステージごとの働き方については自分が手探りで道筋をつくっていかなければなりません。特に、この度(2017年8月)結婚をしたため、今後の会社生活、そしてプライベートの時間の使い方について真剣に考えるようになりました。

そこで気がついたのですが、男女の役割を一番気にしているのは、実は「私自身」だったのです。田舎育ちの気質からか、「男性は仕事、女性は(結婚したら)家のこと」となんとなく決め付けている自分に気がつきました。しかし、掃除も洗濯も、そういえば旦那さんのほうがはるかに上手。それなら得意な方がそれを分担してやればいい。そう思うようになりました。家事も仕事も相手の様子を見ながら、お互いを思いやって取り組む。そういったスタンスで、これからの生活スタイルを模索したいと思っています。

大迫つばさ

将来について

将来は、「ことば」と「音楽」にたくさん触れる生活をしたいと考えています。

どちらもいまの仕事とは異なった領域ですが、小さい頃から読み聞かせてもらった本が大好きでした。「ぐりとぐら」の作るホットケーキに見とれてつばを飲み込んだり、「百万回生きたネコ」でメスネコが死んでしまうと涙をぽろぽろこぼしたり。本の絵とことばは、今も私を揺さぶり、問いかけ、そして考えをめぐらせてくれます。そんな文章を自分自身も作り出せるように、今私は文章の学校へ通ったり、作品コンペへ応募したりしています。まだまだ人に読んでいただけるようなものではないのですが、いつか、私も誰かの心に寄り添えるようなことばを書いてみたいです。

また、私は小さい頃からピアノと声楽に通っており、ダンスにも触れてさらに音楽が大好きになりました。何のめぐり合わせか、旦那さんがもともと音楽活動をしていたこともあり、家族で大切にできる趣味ができたと感じています。

「ことば」と「音楽」というこの2つにあふれた生活を送ることが、私の夢です。

Q&A

趣味 本を読むこと、おいしいものを食べること、お酒をがぶがぶ飲むこと。笑
特技 人の話を聴くこと、子どもになつかれるスピード
資格 社会教育主事(児童館などで子どもと遊ぶ資格です)
好きな映画 RENT、シェフ、ホリデイ、君の名は。、人のセックスを笑うな、めがね、などなど
好きな音楽 JAZZ(最近エディヒギンズ)、Life is Beautiful(平井大)、椎名林檎、などなど
好きな言葉 後ろ姿に手を合わす(「ありがとうございました」という感謝の気持ちで、お客さまの背中が見えなくなるまでその後ろ姿に向かって頭を下げる、という意味)
好きなアーティストや著名人 大泉 洋、阿川 佐和子
好きな本やマンガ 聞く力(阿川 佐和子)、センセイのかばん(川上 弘美)、僕のヒーローアカデミア(アニメのほうがおもしろいです!ぜひ見てほしいです)
好きな休日の過ごし方 友達や家族とわいわいご飯を食べる
私の悩みベスト3 仕事が忙しい、家が狭い(引っ越します!)、太った。泣
リフレッシュ方やストレス解消法 歌をうたう、本を読む、どこか遠くへでかける、飲む!!(←すみません笑)
毎日必ずやっていること 豆から挽いたコーヒーをドリップしながら過ごす
時間とお金が膨大にあったらしたいこと 世界のいろいろな土地を訪ねたい
子供のころの夢 歌手
尊敬する人 両親
座右の銘 相手は、私自身を映す鏡
学生時代の活動 ダンス、子どもとひたすら遊ぶ(児童館)、出版社でアルバイト
直近の目標 5月の結婚式で、今まで関わってくださった全ての人にきちんとお礼がしたい
人生で大切にしたいもの 思いやり、相手と自分を信じる心、嘘をつかない姿勢
理想の30代とは 周囲にいる人1人ずつの未来を大切にし、丁寧に接することができる人

大迫つばさ
1988年10月4日生まれ。AB型。
・1988年10月 母の実家長崎県佐世保市で長女として誕生(その後弟、妹が生まれる)
・父の生まれ故郷である福井県小浜市で小学~高校生活を過ごす(田舎すぎてイヤになっていました。笑)
・バスケットボール一筋。ポイントガードとして合宿、遠征、練習試合の毎日を過ごす(副キャプテン)
・18歳で上京。明治大学にて4年間の大学生活を過ごす。ダンスと出会い、日々練習に没頭する。
・22歳で就職。初勤務地は福岡。以降8年弱福岡にてメーカー営業に従事する。
・2017年結婚。これからの職業、生き方、家族のあり方を模索中。

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