インタビュー

【佐々木みづほ】私の人生の責任は、私にしか取れない。

一度は大手企業に勤めながらも、自らを見つめ直し、自分が本当にやるべきこと、信じる道を新たに歩みだす決意をした佐々木さん。30歳という年齢を前に、0からのスタートを切るエネルギーは、一体どこから来るのでしょうか。

佐々木みづほ

佐々木みづほ(ささきみづほ)
東京都出身/教育関係

“賢さ”は人生の選択肢を広げてくれる。

この春から始める新しい仕事。方向転換を考えたのはなぜですか?

住宅メーカーで働いていた時、住宅や建築という好きなものを仕事にできたことが何よりの誇りでした。そして同時に、誰かの人生に深く関わる仕事が好きだとあらためて感じました。でも、営業は営業。お客さまから仕事をいただける能力こそが営業として重要な資質だと考えたときに、自分よりもはるかに優秀な営業マンを前に、自分が社会に貢献できるフィールドはここではないと気付きました。

教育事業を通じて願うこと

学生時代からずっと教育事業に携わってきたこと、そして社会に出てからも「おまえはテストの成績だけはいい」と上司に言われ続けたこと、いろんな点やご縁がつながり、塾を始めることになりました。今はテストの点がいいことやいい大学に行くことだけが褒められる時代ではないけれど、生きていく上で賢さを持つことは、そのまま自分の人生の選択肢を広げることだと私は考えています。私自身、自分が勉強を通して得てきたものに何度も救われてきたので、未来を担う子どもたちが自分の道を切り拓いていく力をつけていく一助になればと思っています。

佐々木みづほ

先日初めて訪れた豊島。壮大な棚田と、近くにある豊島美術館が素晴らしかったそう。

将来の夢は?

自分の名前で仕事ができるようになることです。偉そうなことを言っても、今の自分は安定した大手の会社を辞めてしまったという負い目を感じています。だからこそ、会社名や肩書きではなく、早くわたし自身の固有名詞で仕事をできるようにならなければいけないという危機感に常にさらされています。自分の名前で仕事をして人に信頼してもらえるようになることが今の目標です。

年齢とともに、信念も変化した。

人間関係において気をつけていることは?

嫌な気持ちを次の日に持ち越さない、ケンカをするならその日のうちに終わらせる、ということです。女というのは、後からあの時ああだったこうだったと掘り返す生き物で、自分自身も例に違わずだと思っているので、思ったことはできるだけ溜めずにその場で言うように心掛けています。なかなかできないんですけどね。

佐々木みづほ

趣味は島巡り。原点という八丈島の写真。

学生時代と今で変わったこと、変わらないこと

変わらないのは我の強さ。自分の思ったことをなかなか曲げられない頑固さと意志の強さは変わりません。変わったのは、社会に出てたくさんの人と出会ったことで、物事の選択肢を広げて考えることができるようになったこと。まだまだ自分の中に取り込めるほどの力量はないですが、視野は広がってきたと思います。

生きる上での信念やモットーなどがあれば教えてください。

迷ったらやる。結果として自分が想像していたよりもアグレッシブな生き方にはなりつつありますが、もともとは事なかれ主義の平和に暮らしたいタイプです。就職した時ときも定年まで勤め上げるつもりでした。でも歳を重ね、自分や周りが変化していくのを見る中で、誰もわたしの人生には責任をとってくれないし、そもそも興味もない。心配する親でさえ、結局みんな自分の人生しか生きられないんだと思ったら、後からやらなかったことを人のせいにするよりも、やって自分で責任をとろうと思えるようになりました。

佐々木みづほ

大好きだという藤城清治さんの美術館内にある教会

最後に、理想の生き方や人生はどんなものですか?

死ぬ時に後悔しないこと。今死んでも大丈夫、と思えるくらいの気持ちで毎日を全うできる人生です。

Q&A

趣味 読書、散歩、島巡り、本屋巡り、美術館巡り、建物・間取りを見ること
特技 人の誕生日を覚えること
資格 住宅、お金、教育、ご当地関係…記すほどでは…笑
好きな映画 プルーフオブマイライフ、しあわせのパン
好きな音楽 ハンバートハンバート、高橋優
好きな言葉 二期二会(一度会うのは偶然。二度目は偶然でも意思でも、“もう一度会う”ことに意味がある、と思っています。造語です。)
好きなアーティストや著名人 奈良美智、藤城清治
好きな本やマンガ えんとつ町のプペル(にしのあきひろ)、最初の質問(長田弘、いせひでこ)
好きな休日の過ごし方 散歩、公園、動物園に行く
私の好きな動物園ベスト3 【1位】那須ワールドモンキーパーク
【2位】野毛山動物園
【3位】上野動物園
リフレッシュ方やストレス解消法 料理や掃除など家事に勤しむ
毎日必ずやっている事 今は亡きペットに挨拶
時間とお金が膨大にあったらしたいこと 世界の美しい図書館を巡る
子どもの頃の夢 看護師、学校の先生、小説家、SPEED、弁護士
尊敬する人 父親
座右の銘 死ぬこと以外かすり傷
学生時代の活動 海外ボランティア、フリーペーパー製作、学生経営カフェ
直近の目標 新しく始める仕事をはやく自分のモノにすること
人生で大切にしたいもの3つ 【1】潔さ
【2】正直さ
【3】ほんのすこしの思いやり
理想の30代とは 大人って悪くないだろ?って胸を張って子どもたちに言える30代

佐々木みづほ
1988年12月26日生まれ。A型。
立教女学院小・中・高等学校、中高時代はダンス漬けの毎日。
早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系にて、言葉にまみれる生活を送りながらサークル活動に勤しむ。卒業後は大手住宅メーカーで5年設計営業をした後、しがないOLを夢見て2年の商社営業、この春から塾の運営とフリーで知育・保育の仕事を行う。
twitter:@miz_wassaru
Instagram:pon.miz
Blog:https://wassaru.exblog.jp

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